トランプ大統領と反トラスト法(2)
前回の記事
の補足的な記事です。
トランプ大統領の下での反トラスト法執行体制について、新たな報道がありました。
US: Former FTC Commissioner to lead Trump transition on antitrust | Competition Policy International
元の記事は下記。
Former FTC Commissioner Wright to lead Trump transition on antitrust - MLex
主要な内容は
(1)Joshua Wright氏が反トラスト法分野で政権移行に関連するチームを主導すること
(2)Joshua Wright氏自身も当局(司法省のAssistant Attorney Generalが例示)に就任する可能性があること
です。
ちなみに、Assistant Attorney Generalは反トラスト局長とも訳され、反トラスト法において重要なポジションです。
司法省反トラスト局(以下「反トラスト局」という。)は,局長(Assistant Attorney General)及び5人の次長並びに7の地方事務所等から構成されており,反トラスト局長は,上院の承認を経て,大統領が任命する。また,における反トラスト法の執行に関する権限は,事実上,反トラスト局長に集中している。
引用者注:最終文には脱字があり、次の趣旨と考えられます。
「司法省」における反トラスト法の執行に関する権限は,事実上,反トラスト局長に集中している。
Joshua Wright氏は元FTC委員で、経済学の博士号と弁護士資格を有しています。
Joshua D. Wright | Federal Trade Commission
Joshua Wright氏の記事で興味深い点は次のものです。
・FTCの政策についても経済分析の重要性を強調した。
・FTC委員の退任後に勤めた法律事務所は、Googleの代理をしている。(He also joined as of counsel at Wilson Sonsini Goodrich and Rosati, a prominent antitrust firm that frequently represents Google.)